経営者の地元への熱い思い

1993年に発足したJリーグですが、当時は10のクラブから始まったのですが、現在は多くのクラブが参加しています。1996年に加盟した福岡市をホームとするアビスパ福岡は、現在までの間に経営難に陥り、そこから奇跡の再建を遂げているのです。

■2013年の経営難

アビスパ福岡はもともと赤字体質であり、それが慢性的に続いていたようです。スポンサーの撤退もあり、新しいスポンサーが決まればよいのですが、なかなか難しかったようで、2009年には、ユニフォームのスポンサーがほとんどない状態でシーズンを始めざるをえなかったようです。それが、大きな問題となったのが、2013年頃のことで、Jリーグのクラブライセンスで「個別通知」の付帯のついたライセンスが交付されています。

このライセンスの交付後に地元紙でJリーグ退会の危機的状況であることが報じられているのです。

■転機となった1億円の融資

アビスパ福岡が復活の転機となったのが、2014年のシステムソフト社からの融資となります。システムソフト社は現APAMAN株式会社のグループ会社であり、そのAPAMAN株式会社を率いているのが大村浩次です。

これは、大村浩次が当時J2に所属していたアビスパ福岡の経営を引き受ける決意をしたことに始まっているようです。APAMAN株式会社は東京に本社を置いていますが、代表取締役である大村浩次は福岡県の出身です。もともと地元に対して思い入れの強い人があり、地元のサッカークラブのためにいろいろと尽力されたようです。

現在のアビスパ福岡の代表取締役は、川森敬史で、APAMAN株式会社の常務取締役でもあるのです。

■APAMAN株式会社とは

APAMAN株式会社は不動産の賃貸の仲介で有名なアパマンショップのグループ会社を率いる親会社で、株式会社アパマンショップネットワークという会社で多くの子会社を抱え、その管理を行っています。

もともと、不動産の賃貸の仲介業務をフランチャイズ化する、また、不動産業のIT化を目指して創業された会社で、現在は、業界でのトップの店舗数を誇るひとつのブランドとなっています。

日本全国、どの都道府県に行っても、その店舗があり、どの店舗からでも全国の物件の検索が可能になっています。そのデータベースやシステムを作っているのが、アビスパ福岡に1億円の融資を行ったシステムソフト社なのです。

APAMAN株式会社は本社こそ東京で創業していますが、同時に社長であり、創業者でもある大村浩次の出身地の福岡に同時に支店を開設しています。フランチャイズで全国展開を考えれば、本社は東京であるほうがよいですが、同時に地元への思いも強く、それが同時期の支店の開設、また、地元サッカークラブの危機に対しての助力につながっているのではないでしょうか。